Netflix シェフのテーブルシリーズ。
料理がとても美しくて見入ってしまうオリジナルドキュメンタリーです。。プロデューサーは次郎は鮨の夢を見るのデヴィッド・ゲルブ。
めちやめちゃオシャレなプロジェクトエックス。
シーズン5の第1話は、メキシコの伝統料理 バルバッコア を提供するシェフ クリスティーナ・マルティネス。アメリカのトップ10レストランにも入ったフィラデルフィアのタコス店のシェフです。
シェフのテーブルシリーズ史上最も過酷な人生
彼女の人生は、これまで紹介されてきたシリーズの中でも最も過酷であったといえます。
メキシコで生まれた彼女。
命からがらアメリカの国境を渡るシーンは、再現シーンではないのだけど、彼女の語りと映し出される国境付近の延々と続く砂漠のシーンから彼女の経験した地獄を追体験させられます。
そんな過酷な環境で育った彼女をつなぎとめたのは、家族と故郷の味でした。
彼女の壮絶な人生の背後にはいつも家族があり、そこには伝統の料理があった。その意味で彼女がバルバッコアを作るのは必然です。
メキシコの伝統料理バルバッコア
バルバッコアは非常に手間のかかる料理。メキシコの伝統料理。穴の中で調理するんだけど、子羊の肉を頭から胃腸まで足まで全部使います。オレンジをかけ、マゲイの葉を被せて蓋をし、八時間以上、炭火にかけます。
アメリカでバルバッコアが受け入れられたのは、その料理には彼女の魂がこもっているからだと思いました。
料理人としての成功移民者としての活動
そして料理店での成功が、社会への問題提起へと繋がっていきます。彼女は移民として、立場や権利の獲得に活動するのです。映画のような話だけど、それがドキュメンタリーだからすごい。シーズン5のこのタイミングで、このエピソードが入るのは、今の時代を反映しているとも感じました。